狂気や破滅や支離滅裂や奇妙系の小説・本ー15タイトル
★狂気や奇妙や支離滅裂や崩壊系の小説・本-15タイトル
ネット上のいろいろな情報を見ていると、だいたいどんな本がイカレテいるのか分かってきたのでまとめてみます。読んだことがない本がほとんどなので紹介文章は適当です。
読了した本は★で10段階で評価していきます。
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★①隣の家の少女::扶桑社ミステリー:ジャック・ケッチャム
- 作者: ジャックケッチャム,Jack Ketchum,金子浩
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 1998/07/01
- メディア: 文庫
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読書済み★★★★★★★★★★
これは、人間のエスカレートしていく狂気の小説。ある種、完成された素晴らしい小説。翻訳された文章がとても読み易い。情景が目に浮かび易く、文体がシンプルで凄く伝わってきやすいです。この小説は読み手を思い切り選びます。主人公はデイビッドという男の子、もう1人の主人公はメグという綺麗な女の子、さらなる主役が隣家のシングルマザーのルースと3人の息子、加えてエディという虐待を受けて育った歯止めの効かないキチガイな男の子、ここら辺が物語の中心人物です。5部構成で、1部、2部は綺麗な少年時代の思い出といった感じ、3部で変化が訪れ、4部、5部で狂気に満ち溢れます。現実事件のルポルタージュである「消された一家、北九州・連続監禁殺人事件」や「女子高生コンクリート殺人事件」や「栃木監禁リンチ殺人事件」に内容が似ています。僕はこれらの長期間監禁リンチ殺人事件系の本を既読で、こういった現実の事件のルポの方がはるかに残酷だったので、この本に残酷性は感じませんでした。ただ、こういった読書体験がなくいきなり本書を読むとエグイかもしれません。自分がこの小説の登場人物だったら『どのような行動をとるか』を考えながら読むべき本かなと思います。
アマゾンレビュー
✪個人の感情としては誰にもすすめたくない本
✪最低の本として君臨することが、この本の存在意義だ
✪人生最悪の読書体験
1958年の夏。当時、12歳のわたしは、隣の家に引っ越して来た美しい少女メグと出会い、一瞬にして、心を奪われる。メグと妹のスーザンは両親を交通事故で亡くし、隣のルース・チャンドラーに引き取られて来たのだった。隣家の少女に心躍らせるわたしはある日、ルースが姉妹を折檻している場面に出会いショックを受けるが、ただ傍観しているだけだった。ルースの虐待は日に日にひどくなり、やがてメグは地下室に監禁されさらに残酷な暴行を―。スティーブン・キングが絶賛する伝説の名作。
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★②城の中のイギリス人:白水社:ピエール・ド・マンディアルグ,澁澤 龍彦
白水社で安めの文庫本が出てます。なぜかアマゾンイメージ画像がないので高い単行本の方の画像を載せてます。未購入。そのうち買って読むか検討中。
実験的性の追求者モンキュが、閉ざされた城の中でくり広げるエロとグロの情景は、読者を性の歓喜の夢幻境へ誘う。まさに、現代の文学的ポルノグラフィーの傑作。
アマゾンレビュー
✪主人公がちょっとしたことで知り合いになったイギリス人の家(豪邸)に行きます。
そこではものすごい変態的なこと(エロ・グロ・殺人)が行われています。
それで最後にものすごいでかいち○こを爆薬によって大爆発させて、終わりです。
いや、ほんとに、こういう話なんですよ。まじで。興味が湧いたら読んでみてください。
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★③ドグラ・マグラ:角川文庫:夢野久作
- 作者: 夢野久作
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1976/10/01
- メディア: 文庫
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- 作者: 夢野久作
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1976/10/01
- メディア: 文庫
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夢野久作 ドグラ・マグラ
日本推理小説史上の三大奇書のうち、もっとも有名な作品。
精神病科の病室で目覚めた記憶喪失の青年が、「ドグラ・マグラ」という書物(この作品のことか)を見つけ、「これはある精神病者が書いたものだ」と説明される。「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来す」という触れ込みが有名な作品。
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★④虚無への供物:講談社文庫:中井英夫
- 作者: 中井英夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1974/03
- メディア: 文庫
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日本推理小説史上の三大奇書のひとつ。
とある一家を舞台に繰り広げられる奇妙な殺人事件。現場に居合わせた主人公たちが推理合戦を交わすが、推理はどんどん混沌としたものへと陥っていく。いろいろな推理が入り混じり、混沌とした内容になって頭がこじれてきます。
アマゾンレビュー
✪日本ミステリの最高峰、エベレスト。この作品より上はない。読まずに死ねるか!
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★⑤黒死館殺人事件:河出文庫:小栗虫太郎
- 作者: 小栗虫太郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/05/02
- メディア: 文庫
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小栗虫太郎 黒死館殺人事件
読書するも途中放棄★⇒追記:紙媒体でないと読めそうもなかったので文庫購入して読了しました★★★★★
何だコレは!この無意味な『糞漢字&カタカナ文章の羅列』を読了する意味があるのか?いやない!日本推理小説史上の『三大奇書を読破する』という野望があるなら強大な障壁となる本です。しかし、読みたくない。この本は、流通しているこの世の小説の中でかなりのレアものです。アマゾンレビューを参考にしながら、読むかどうかを決めると良いと思います。こんな本のくせに『三大奇書』に選ばれたなんてこの本は幸せ者だ。『三大奇書』に選ばれていなかったら、もうすでにこの世からとっくに消えている糞本。しかし、文句を書いている内に、いつか読破したいという気持ちにもなってくる……。
⇒読了後の感想。何とか最後まで読み切りました。独特の世界観です。読み終えるのに疲れを感じました。しかし、この本にしかない魅力があるのは確か。作者の強烈な世界観をぶち込んだ本だと思います。
日本推理小説史上の三大奇書のひとつ。
黒死館という中世キリスト教文化とオカルティスムの集大成のような建物の当主が自殺後、連続殺人事件が住人襲う。探偵から出てくる怒涛のウンチク(あまり事件に関係なさそう)と、普通にそれに応対する刑事たちとのやり取りが、意味不明すぎて頭が疲弊してきます。
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★⑥消された一家―北九州・連続監禁殺人事件:新潮文庫:豊田正義
- 作者: 豊田正義
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/01/28
- メディア: 文庫
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人間の狂気の本当に起きた事件実録。現実の殺人事件のルポ。殺人事件としては日本史上最悪な内容の大量殺人事件。純粋な人ほど読んだ方がいいが、そんな人ほど読まない方が良いといった本です。内容の残虐さから報道規制が途中から為され、詳細が一切ニュース化しなくなった情報が途中で消えた事件です。この情報が途中から消えた過程をリアルタイムで知っているので、少しだけ不思議に思いましたが、当時は事件が風化したからだと思っていました。なぜ報道規制されたかは本書を読むことで分かります。電気を人体に通す虐待を繰り返し、巧みに人を支配し、弱みを無理やりにつくり出して恐喝し、子供に親を殺す手伝いをさせ、子供にも容赦なく通電し、子供に親殺しの最終行為を手伝わせ、遺体解体を手伝わせ、遺体廃棄を手伝わせ、共犯関係から抜け出せなくさせ、さらに他の家族にも触手を伸ばしていく・・といったイメージのノンフィクションです。やはり、現実の人間が一番怖い。そう思わされる本。こいつは怖い、自分より弱い存在、女、子供、経営会社の従業員、高齢者に躊躇いなく卑劣性・残虐性・暴力性を発揮するから。
松永の両親や親戚が一切取材を拒否しているということだが、
なんとかインタビューを成功させて、一体どういう少年時代を送ったら
こんなモンスターが出来上がるのかをもう少し掘り下げて欲しいと思った。
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★⑦殺戮にいたる病 :講談社文庫:我孫子武丸
- 作者: 我孫子武丸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/11/14
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読了済み★★★★★★
狂気系の連続殺人小説。この小説はアマゾンレビューを見ると、絶賛と酷評に分かれているようです。僕自身の素直な感想を書きます。まず、とても読み易い。そして面白い。最後まで一気に読める。これが感想。そして、この小説の特徴として「叙述トリック」という手法の中で「人物トリック」というトリックが仕掛けられているようなのですが、これが僕的には、まったく余計なモノに感じました。こんなトリックなどせずに、そのまま完成させた方が素直に完成度の高かった作品だと思います。そこが非常に残念。でもこのトリックも好き嫌いがあるようで、逆に唖然として良かったというアマゾンレビューもあるので一概には否定できないかな。「殺戮にいたる病」というタイトルなので、この種の殺害描写が苦手な人は読めないかもしれません。アマゾンレビューにも多くの警告が見られます。ただ、僕はこういった文章を読みなれているので残酷だとも気持ち悪いとも何とも思いませんでした。一人の人間の精神的欠落から生じるこの小説の連続殺人のカタチは面白いと思いましたが、期待通りであり期待以上でもなく期待以下でもなかったというのが全体的な感想。ただ、文章は本当に読み易いし情景が浮かびやすいので、いい文章を書く人だなと作者に対しては感じました。
「かまいたちの夜」の原作者でもある我孫子武丸著の猟奇サイコホラー作品。
東京ので次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーの話。
残虐すぎる殺人描写の連続が、だんだん精神を麻痺させてきます。
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★⑧イビサ:角川文庫:村上龍
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/04/06
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読了済み★
女性の破滅系物語。たぶん20代くらいで読んだ方が衝撃があるかもしれません。30代後半で読んだので読後感に差があるかな…。この本は、個人的に表紙が綺麗、文章も綺麗、ドラッグや精神やセックスやレズや変態の文章も僕は平気なので綺麗に表現されていると感じました。ただ、薄目の本なのに文字数がめちゃくちゃ多くて読み疲れる、文章自体には意味がない、全ての文章がラストのための文章なので意味性が薄くて読み飽きる。逆にこの本文の文章が好きな人ならたまらない傑作に感じると思う。ラストは衝撃的、と評されていたけど確かにラストの5ページは好きだと思いました。村上龍本人があとがきで破滅のストーリーと書いています。どうだろう、僕は物足りない。金原ひとみの「蛇にピアス」の方が遥かに面白いかな。評価が分かれると思います。
破滅を楽しむためのストーリー。
精神病院を退院した女性の、自分と向かい合う旅の話。途中連れの男性を殺したり、ドラックに溺れたり、自分の中の別人格と話したり、超能力に目覚めたりと、破天荒で破滅的なストーリーが、抜け出せなくさせる。ラストが衝撃的。
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★⑨家畜人ヤプー(全5巻):幻冬舎アウトロー文庫:沼 正三
- 作者: 沼正三
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/07/01
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- 作者: 沼正三
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/07/01
- メディア: 文庫
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- 作者: 沼正三
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/07/01
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- 作者: 沼正三
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/07/01
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- 作者: 沼正三
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読書開始中★★★★★★★
奇妙な展開や不可思議な用語に溢れたSF小説。現在1巻だけ読書中。思ったより読み易く、世界観が独特で想像よりずっと面白い。全5巻読破したら感想をきちんと書きます。
日本人青年とドイツ人女性のカップルが未来世界にタイムスリップして見たものは、「人間」である白人と「奴隷」の黒人、そして日本人は「家畜」としてさまざまなおぞましい肉体改造を施されている世界だった。
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★⑩ロリータ:新潮文庫:ウラジミール・ナバコフ
- 作者: ウラジーミルナボコフ,Vladimir Nabokov,若島正
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/10/30
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ヨーロッパからアメリカに亡命した中年の大学教授である文学者ハンバート・ハンバートは、少年時代に死別した恋人アナベル・リーがいつまでも忘れられずにいる。ヴァレリアという20代後半の女性と一度結婚もしたがうまくいかなかった。そのアナベルの面影を見出した、あどけない12歳の少女のドローレス・ヘイズ(Dolores; 愛称ロリータLolita)に一目惚れをし、彼女に近づくために下心からその母親である未亡人と結婚する。母親が不慮の事故で死ぬと、ハンバートはロリータを騙し、アメリカ中を逃亡する。
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★⑪城:新潮文庫:フランツ・カフカ
- 作者: フランツ・カフカ,Franz Kafka,前田敬作
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1971/05/04
- メディア: 文庫
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奇妙で支離滅裂系な小説。中毒性がある本だと思います。僕は大好きなのです。登場人物の整理が難しいので、付箋に名前をまとめていって混乱しないようにしました。「城」というタイトルの響きがゲーム的な一面も持つ小説の内容に合っています。僕はカフカの「変身」はつまらないと思うのですが、この「城」は支離滅裂なのに面白いなぁと感じました。
本文612ページで、全20章の未完作品です。著者が出版しないようにと伝えていたものが出版されてしまったもの。カフカの3つの長編作品の最後の作品で最長のものです。物語は3日間しか描かれていない。この本の内容と新潮文庫の裏表紙の内容が一致していない。これは不思議・・。主人公は測量士だと説明されていますが、実際のところは、主人公は物語の舞台である村に定住するためにやってきただけで、奇妙な展開のなりゆきにより測量士を自称して、それ以後職業自称「測量士」となる、これが読み込んだ正しい内容。その他説明だと「職業が人間の唯一の存在形式となった現代人の疎外された姿を抉(えぐ)り出す」と書かれているが別にそんなつまらないことは抉り出していない。型に嵌めようと解釈する必要が無い作品です。
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★⑫箱男:新潮文庫:安部公房
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/05
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奇妙な実験小説。箱男は面白い小説ですが、読んでいる途中で突然寝てしまう小説です。読み終えるまで、何度も意識を失い寝てしましました。つまらないと思う気持ちと、見たことのない実験小説の魅力との狭間に陥り寝てしまう。一度読むと、街中でダンボール箱を被った人間がいないか期待しながら探してしまいます。でも、未だにダンボール箱をかぶって歩いている人間に出会ったことはありません。書き出しが素敵です。
これは箱男についての記録である。
ぼくは今、この記録を箱のなかで書きはじめている。頭からかぶると、すっぽり、ちょうど腰の辺まで届く段ボールの箱の中だ。つまり、今のところ、箱男はこのぼく自身だということでもある。箱男が、箱の中で、箱男の記録をつけているというわけだ。
『砂の女』を読まずにこの本から安倍公房に入ると一瞬で安倍公房が嫌いになるかもしれません。最初に『砂の女』を読んでください、『砂の女』は安心して読める名作です。
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
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★⑬スピード:文春文庫:石丸元章
- 作者: 石丸元章
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/03
- メディア: 文庫
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シャブ狂い・ジャンキー破滅系ノンフィクション。覚醒剤がやりたくなる危険な本。覚醒剤には隠語がたくさんある。「スピード」はその一つ。このノンフィクションでは、覚醒剤やマリファナ、シンナーetcに遊び人のライターが体験取材を兼ねてのめり込んだファンキーな日々が描かれています。文章がとても面白い。この作品では、シャブを一万円札の上にパケから出して丸めて鼻からスニッフするときに「資本主義の香りがする」など文章のセンスにいろいろと笑わせてもらえる。でも、薬物中毒の怖さが最期の方で静かにじっとりと語られる。ただ、シャブ中なら注射しないと素人なので、注射未体験なのが、このライターさんの惜しいところ。マイナス1点。参考ですが約20年も前の本です。でも色褪せない。
コカイン、ハシシ、スピード、LSD…。取材ライターの“オレ”が巻き込まれた、薬物使用者の壮絶でクレイジーな世界。ありとあらゆる薬物にはまり、幻覚、幻聴に苛まれ、精神と肉体を病み尽くした悪夢の4年間を、狂気と正気の間を往復しつつポップな文体で綴る。新感覚スラップスティック・ノンフィクション。
アマゾンレビュー
✪まさにこの著者はクズと呼ぶに相応しい。もちろん褒め言葉なんかじゃなく、そのまま貶し文句として。しかし本当に貶されるべきなのは!SPEEDなんて安易な名前のついたこの本が、最高に面白いことだろう。読めすすめるうち脳みそが震えだし、あっという間に引き込まれてしまう。ふざけた構成に、イカれた文体に、まるで飾らない話者の視線、そのどれもが完全無欠にさえ思えてくる。
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★⑭アフタースピード:文春文庫:石丸元章
- 作者: 石丸元章
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/02
- メディア: 文庫
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⑭の続編ノンフィクション。裏を知る者にとっては馬鹿ウケ。コイツ超面白い。知らないと超つまらない?アマゾンレビューが少ししかないけど、酷評と絶賛に分かれています、不思議。しかし、なんでこの著者はもっと犯罪を繰り返して、実刑になって懲役になって「刑務所編」まで書いてくれなかったのか残念。素晴らしい感性とFUCKでファンキーな文才があるだけに勿体ない。世の中には、逮捕歴30回というクズや懲役合計30年なんていう人間は星の数ほどいる。刑務所体験本が、「塀の中の懲りない面々」とか「獄窓記」とかホリエモンの糞本しかない中で、彼の文才が刑務所未体験で拘置所独居房どまりなのは勿体ない。参考ですが約20年前の本。でも留置場や拘置所は進化スピードが遅いので、決して色あせている訳ではない。年月の経過で細かい規則は変わっても大きな雰囲気は変わることはない。この作家さんは、ぜひ生存中に、刑務所に入って欲しい作家No1(笑)。
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★⑮DEATH SCENES死体のある風景:第三書館:キャサリン・デューン
- 作者: キャサリン・デューン,大塚一軌
- 出版社/メーカー: 電子本ピコ第三書館販売
- 発売日: 2002/09
- メディア: 単行本
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アメリカならではの死体写真集。アメリカの刑事が死体をいろいろと撮影した記録を集めた本。白黒写真で、殺人事件の死体、銃殺、切断バラバラ、刺殺や自殺死体、事故死体、ミイラ、特殊な病気、罪種別の犯罪者の顔写真(これは日本では流出しない)などを見ることができます。死体は気持ち悪いと言う人も多いだろうし正常だと思いますが、僕は「死体がない風景の方が気持ち悪い」と感じます。日本は死体を隠し過ぎる文化で、「生」がかえって稀薄になっていると思います。子供は閲覧禁止の写真集です。
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これより更に突き詰めたい人は、スゴ本の有名ブログさんへどうぞ。
これの85位から100位までに劇薬系本が収録されています。
スゴ本100: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
NEVERまとめもついでにリンクしておきます。興味がある方はどうぞ。