サイコパス上司の部下だったときの仕事の記憶と記録

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僕は、サイコパスと呼ばれる類の故意的な悪意を持って表社会で平然と生きている人間と本当に濃密な人間関係の中で仕事をしていた時期が2年間だけある。新人のときの直属の上司がサイコパス

サイコパスは特殊なので、一緒に勤務した経験がある人だと「そうそう、そうなんだっ!!」ってなると思うけれど、大勢の人はキチガイサイコパスを濃密には知らないので「そんな人、存在するの?あんまり、人の悪口は言わない方がいいよ!」とかいう感じでアホなことを言い出す。

実際、僕の当時の苦しみは周囲に訴えても「えっ?そんな人いるの、大変だね~、ところで私の同僚って面白くて~」とか何とか共感されることなく、逆にみんなの幸せを聞かされるだけで、断絶感が半端なかった。「個人の苦しみは他人には無関係なんだな・他人事なんだな」と強く実感した。

サイコパス説明サイト
サイコパスとは何か?-私たちが知っておくべき善意を持たない人々- | 私たちはどんな悪人にも少しくらいは良心を持っているだろうと信じていると思います。しかし、世の中にはそんな考え方が全く通用しないサイコパスと呼ばれる人間が存在しているのです。

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僕はこの時期は、仕事を休むことなく辞めることもなく耐え続けることに成功した。ただ、この2年間の残業時間は毎月100時間から200時間の範囲を下回ることがなかったし、平気で仕事丸投げしてくるから90日連勤とかもあったし、のちに30代前半で体を壊した要因になったと思っている。

2年間というと日数計算で365×2=730日だから、たった2年間といっても長い地獄だった。現実生活ではこの世に生まれてから一番の地獄期間だった。僕は、当時入社1年目で、仕事もよく分からないし、反抗する実力も気力もその時期には皆無だった。彼と離れる日まで、ずっと残りの日数をカレンダーで「カウントダウン」していた。

「カウントダウン」は社会人でサイコパスと一緒に仕事をしていた人なら、絶対にしたことがあると思う。耐え難い限界ラインで働いている時、人は自然と人事異動の発表にわずかな期待を寄せてカレンダーを見ながら、「カウントダウン」して残りの日数を歯を食いしばって耐えていると思う。僕は1年目のおわりに、人事権を持つ更に上の上司に「直属の上司にはもう耐えられない、異常だ、配置換えして欲しい」と直接訴えたが、そのまま2年目も下で働くようになり、直訴した上司には「他の奴だと潰れるからさ」とか馬鹿みたいなことを言われて、カウント「0」になった一緒に働く勤務を4月1日からカウント「365日」に巻き戻して耐え凌ぐことになった。僕は当時、思わず「臥薪嘗胆」という文章が載っている中国古典を本屋で探して購入し「臥薪嘗胆」という文字を睨みつけながら、呪文のように「臥薪嘗胆、臥薪嘗胆、臥薪嘗胆」と部屋で唱えたり、独身寮の部屋で自分の布団や枕に肘打ちやカカト落としをしてストレスに耐えていた。

僕は、最初の上司のようなサイコパス人間にはかつて出会ったことが無かったし、今までの人生でもあそこまでの人間は一人しか知らない。人前では明るく社交的になる人間。しかし、密室で豹変し、自分の部下の範囲でだけ連続の激怒を見せる人間。

そのサイコパスの実体を他の係や他の課の人間はまったく知らず、被害を受けたことがないから、訴えてもとりあってもらえず、僕のあとに新しく入社した新人は精神的に潰れて3ヵ月ともたずに辞めていった。

その分、辞めた新人に与えられていた業務が年間を通して僕の肩に増加してのしかかった。意味不明な激怒、「地雷」がどこにあるのかまったく分からない。例えば、決裁書類をある場所に置いただけで、「なんで、こんなところに置くんだ、お前は!」と激怒する、正しい手順にのっとって仕事をすれば「面倒くせえことしてんじゃねえよ!」と激怒する。急ぎの書類を作成していれば、「そんな書類作ってんじゃねえ!」と怒声を響かせる。だから、休日の寮では残務の書類作成ばかりしていた。激怒にルールも法則性もなにもない。密室の中でだけ激怒する、車両の中でもよく激怒した。これが永遠と続く。


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そして、外ではニコニコと気持ち悪く社交的に振る舞う、気持ち悪い生物。雑魚な系統の人間ではない。系統で言えば、プロレスラータイプの容貌、体格のサイコパス。暴力性にも突出していた。頭も結構切れるし、変に勘もいいから厄介だった。実は、何回も、「この人は本当は良い人なんじゃないか?わざと厳しくしているのかも知れない。」と考えてみた。でも、付き合いが長くなるにつれ、「ああ、コイツは本当に頭がオカシイ、本質的に壊れている。」と確信した。何なんだろう、どんな感情に従って行動しているんだろう?今でも、全然意味不明のままだ。理解することができない。

たぶん、虐待とかDVに似ているんだろうな、あの空気感。

仕事の時間ずっと気を張り詰めてピリピリしながら過ごさなければならない。怒声に耐えるためだ。僕自身、仕事が分かっていなかったし、何一つ教えてくれないから戦いようがない。(結局、仕事はすべて他課の人柄の良い先輩たちに聞きまくるなどして覚えた。)

空気が、ずっとピリピリしている、意味不明な本人の気分次第の激怒。あの空気のピリピリ感は知っている人にしか分からない。僕も経験していなかったら分からない。

「あの上司って、明るくていい人だよね」とか何回か言われた。気持ち悪かった。吐き気がした。

そうだ、一緒に仕事してないと分からないからしょうがない。

終わってたな、あのサイコパス。憎しみが酷過ぎて、「殺していいですと許可がもらえたら何時でも殺せる」、何の躊躇いもなく。そこまで本気で思える地獄の被害を受け続けたから。そして、そんな奴は絶対数は少ないけれど、何人もこの世の中に埋もれて平然と生きている。

僕がなぜ耐えられたかというと、25歳で無職状態で、その時にやっと就職できた会社だったし、当時すでに婚約中だったから仕事は絶対にやめられないという思いがあったからだと思う。それでも仕事帰りにいつもコンビニに立ち寄って求人情報誌を手に取り、他にまともな仕事がないか絶望しながら眺めていた。

僕の会社には上層部に出世頭の別のサイコパスが存在していた。彼は、社長候補の一人だった。彼は積み重ねた不正が発覚して逃れられなくなり、ごまかしの手段が尽きた後に自殺した。僕は、その自殺に拍手した。


彼は、何十人もの部下を中途退職に追い込み、精神的な病休に追い込み、相当数の部下を自殺に追い込んでいた。彼は妻へのDVでも有名だった。


それでも彼は出世を重ねていた。それは彼が巨大なコネで入社していたことや、上司への態度は豹変して丁寧笑顔で、盆暮れ正月の付け届けを欠かさず、巨大な派閥を形成していたから出世の階段から彼を外す人が存在しないと言われていた。驚くくらい、彼を矯正しようとする上層部はいなかった。上層部にとって彼は無害であくまで可愛い存在だったのだ。不正の発覚が彼を排除するきっかけとなったのは幸いだ。


通常、自殺は悲しむべきことだけれど、僕は彼の自殺に拍手をした。だって、彼は多くの部下を自殺に追い込んだ『連続殺人犯』だったから。

僕は、僕の最初の上司の急死も願っている。もう退職したけど。死を本気で願わせるほどに人を追い込むのが本当のサイコパス。そこまで追い込まれていないなら、そいつはサイコパスでもなんでもない。ただの性格が悪い奴だ。

本物のサイコパスには、もう二度と出会いたくない。

サイコパスで苦しんでいる人に、この記事が何らかの慰みになれば……と思います。
大変でしょう……。



(終了)

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